こんにちわ伯です。私は不動産屋です。不動産屋というのはその土地に根付いたものを扱う商売です。私はその物件を買うとき、売るとき、その土地近くの氏神様にご挨拶をしにいきます。そうするとなんとなくですが、気分もよいし、早く売れてくれるような気もします。いや、別に全然スピリチュアルな人間ではないのですが、不動産の売買に従事してからそういうことを意図的にやるようになりました。バガボンドの秀作さんも言ってたっけ。もともと土地なんてのは誰のものでもないと、みんな借り物だと。なんかこの言葉好きで、そういう気持ちもあるからこそ、昔からその土地を守ってきた、神様にご挨拶するのが定番になっています。
人は祈ることができる。これは高等生物である人間でしかできないことです。ほかの生物は未来を予知し、蓄え、恐怖するということをしません。人間だけが持っている能力です。バカげた話に聞こえるかもしれませんが、要するに感謝の気持ちを表すということなんです。感謝の気持ちをもって接すれば、嫌なことがあっても、神社の神様のおかげ様で、これ以上悪くならないようになった。逆にいいことがあっても、これは神様のおかげ様だと考えることができます。人間が一番愚かになるのは調子に乗り、身の程をわきまえなくなった時です。神社にお参りするのはそれを防いでくれると思っています。それに皆様もどうですか?現実世界の人間と話すときは多少のウソと誇張をしませんか?それは別に人をだます意味でもなく、ただ単に話を面白くするためだけといった意味でも話を誇張する時、ありますよね?一言一句、自分の本音で思ったことを伝えているという人は少ないはずです。でも、神様の前ではいつも素直でいられませんか?心の中で感謝を表し、願いを神様に伝えているとき、皆、ウソや誇張はしていないはずです。自分と向き合えるいい時間です。その土地に感謝を表し、自分の内面と対話する時間を作るためにも不動産屋さんはその土地の氏神様にご挨拶しましょ。